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「スプレッド貸」と「短プラ」は銀行融資の金利決定方式 この2つの違いとは?

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銀行融資を選ぶ基準として重要なのが「金利」です。つまり「利息」です。

銀行融資の金利は「変動金利」が採用されている場合がほとんど。ではその変動金利の「変動」とはなにが変わるのでしょうか?そしてなにをベースにして金利が変動するのでしょうか?

変動金利の利率を決める方式は2つあります。

変動金利の利率の決め方
  • 短期プライムレート(短プラ)
  • スプレッド貸

今回は銀行融資の金利を決める方式「短期プライムレート(通称短プラ)」と「スプレッド貸」の違いを解説していきます。

銀行融資の金利の決まり方

銀行融資の金利は変動金利が採用されています。

変動金利以外では固定金利という金利タイプがあります。変動金利は銀行側が一定期間ごとに金利の見直しをする金利タイプなのに対し、固定金利は借入時の金利が完済まで一定の利率に固定されているタイプです。

参照 銀行融資で資金調達 金利の低い銀行から賢く資金調達する方法

 

銀行融資は変動金利が多い

ビジネスローンやカードローンなど、短期間の融資商品では固定金利が採用されている場合がほとんどですが、銀行融資の場合は変動金利を採用しているローン商品が多くなっています。

銀行にとってお金は商品です。

一般的な商売は、「メーカーから卸売業、卸売業から商品を仕入れて消費者に売る」といった形が流れとなります。(途中で代理店や問屋も入りますがここでは割愛します)

銀行の場合は

日本銀行 ⇒ 銀行 ⇒ ローン商品利用者

という流れでお金という商品を運用しています。

銀行は日本銀行(メーカー)からお金を借り、その借りたお金をローン商品として利用者へ貸し出しているのです。このときに発生するのが「金利」です。日本銀行が他の銀行にお金を貸し出す際、政府主導で金利を決めている「政策金利」を適用してお金を貸し出しています。

変動金利=政策金利+銀行が求める利ざや

政策金利で借り受けたお金とローン利用者へ貸し出すお金の金利差、つまり「利ざや」が銀行の売上げになるのです。変動金利の「変動」は政策金利が景気によって左右されることを意味しています。

とはいっても、平成11年頃からゼロ金利政策が実施され、日本銀行から他の銀行へお金を貸し出す際の金利は0.1%程度でした。そのため、変動金利とはいっても、ほぼ0.1%+その銀行が求める利ざや分の金利に固定されるということになります。

銀行融資の金利が短期プライムレート「短プラ」で決まるケース

変動金利は「日本銀行の政策金利+銀行が求める利ざや」で決まります。

この「銀行が求める利ざや」を決める方式は全部で2種類あります。そのうちの1つである短期プライムレート(短プラ)は、会社向けの短期(1年以内)融資商品に適用される最優遇金利のことをさします。

最優遇金利とは、店頭金利に金利優遇(最大値)を適用した場合の金利のことであり、短期プライムレートは、銀行が融資を決める際の基準値として設定されるものです。

銀行融資の金利は

短期プライムレート+貸倒れリスク

で決まります。

貸倒れリスクを簡単にいうと、お金を貸し出す相手、つまりあなたの会社の信用力のことです。一般的に

信用力 例
  • 大手の法人格
    貸倒れリスクが低い=融資金利は短期プライムレートの数値に近くなる
  • 中小企業や個人事業主
    貸倒れリスクが高い=融資金利は短期プライムレートよりも高くなる

このような傾向があります。

もちろん中小企業であっても優良な業績であれば貸倒れリスクは低いと判断され、短期プライムレートに近い金利になりますし、大手であっても財務状況が悪ければ貸倒れリスクが高いと判断されることもあります。

1年以上の長期融資でも短期プライムレートが使われている傾向にある

ここ数年の傾向として、1年以上の長期融資にも、この短期プライムレートが使われています。その場合、融資金利は「短期プライムレート+貸倒れリスク+返済期間」になります。

長期融資の場合、3年や5年、10年といった具合に、ある程度の年月で区切られている場合がほとんどです。この返済期間によって融資金利が変わるのです。簡単な例をあげてみましょう。返済期間が1年伸びるごとに0.1%の金利が上乗せされるとします

3つの条件
  • 1年未満の融資金利
    短期プライムレート+貸倒れリスク
  • 3年未満の融資金利
    短期プライムレート+貸倒れリスク+0.3%(返済期間3年分の金利0.1%×3年)
  • 5年未満の融資金利
    短期プライムレート+貸倒れリスク+0.5%(返済期間5年分の金利0.1%×5年)

以前は長期プライムレートもありましたが、現在では短期プライムレートを長期融資に採用しているところがほとんどになっています。

短期プライムレートは調達コスト+利ざやで決まる

短期プライムレートの数字は銀行ごとで異なります。短期プライムレートは

調達コスト + 銀行が求める利ざや

で決まるのです。

調達コストとは銀行が保有している預金額から賄われるため、定期預金金利を見れば、どれぐらいの調達コストがかかっているのか判断できます。現在の定期預金の金利は0.001%程度であるため、ほぼ調達コストゼロといえるでしょう。

つまり、短期プライムレートは銀行が求める利ざや分だということになります。

銀行融資の金利がスプレッド貸で決まるケース

短プラと双璧をなす金利決定方式が「スプレッド貸」です。スプレッド貸とは

TIBOR(東京銀行取引金利)を基準に利率を決める方式

になります。このTIBORとは

英語表記「Tokyo Interbank Offered Rate」の略で、「東京銀行間取引金利」のこと。
東京における主要銀行間の取引金利で、企業向け貸出金利の指標とされています。銀行は、企業の信用力に応じ、TIBORに一定の利率を上乗せして貸し出すケースも多く、金融派生商品で使用されることもあります。

参照 金融・証券用語解説「TIBOR」(大和証券)

 

つまり、東京都内の主要銀行間で資金を融通しあう際の取引金利の指標がTIBORということになります。

短期プライムレートが日本銀行の政策金利で決まっているのに対し、スプレッド貸の場合はこのTIBORの数値をベースにして変動金利が決まっているのです。

銀行融資の金利は短プラかスプレッド貸かよりも会社の財務状況で決まります

銀行融資の金利は変動金利です。短プラだろうとスプレッド貸だろうと「銀行の利ざやの値」を決めている指標でしかありません。銀行融資を金利ベースで比較する場合、まずは自分の会社の財務状況を確認してみるとよいでしょう。

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