ハウスリースバックで起こり得るトラブル7選!対処方法と回避方法を覚えて的確な対応をしよう

資金調達
 
 
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ハウスリースバックは家をいったん売却して資金調達した後に、売却した家を今度はリース料を支払って使い続けるといったものです。

個人や会社の持ち物を売却し、売却したものをリース料を支払いながら使い続けることを「セールアンドリースバック」と言います。セールアンドリースバックの中に家を売却するのであればハウスリースバック、土地を売却するのであれば不動産リースバックという認識でよいでしょう。

持っているものを使い続けながら資金調達できるとして、法人や個人事業主が会社の運営に必要な資金を調達するための方法としても活用されます。

ハウスリースバックは高額な資金を調達できる方法ではあるのですが、契約に関してトラブルが起こることもあります。極論としては家に住むことができなくなってしまう可能性があるためです。

今回はハウスリースバックで起こり得るトラブルの回避方法と対処方法について説明していきます。

参照 会社不動産をリースバックして資金調達 コロナ禍の「いま」を乗り切ろう

 

ハウスリースバックは事業者が資金調達のために活用することがある

ハウスリーズバックの話をする前に、「セールアンドリースバックの仕組み」についてお話ししておいた方がよいでしょう。

セールアンドリースバックは、会社の資産を売却しその売却した資産をリース契約して利用し続けられる資金調達方法です。不動産以外にも高額な機械設備や自動車(社用車)など、対象となる資産は広範囲に渡ります。

そんなセールアンドリースバックのうち、会社の事務所や経営者の持ち家など、不動産が対象になっているものを「ハウスリースバック」と呼んでいます。

別名「不動産リースバック」とも言われており、セールアンドリースバックの中でもとくに大きな金額が調達できる方法です。事業を行っていない個人が利用する場合は、自身のローン返済や高額な出費などの解消のために行なわれるのが一般的なハウスリースバックです。

個人事業主や中小企業のような法人がハウスリースバックを行なう場合は、個人事業主専用、法人専用のハウスリースバック業者を利用しなければなりません。

しかしどんなに条件がいい業者、良心的な業者であってもトラブルの発生はゼロではないのです。

 

資金調達をしたい
資金調達したいけど、何か良い方法はないですか?

セールアンドリースバックという方法
セールアンドリースバックという方法がある。この中には「ハウスリースバック」や「不動産リースバック」というものが含まれる。
つまり持っている会社の建物や個人所有の家、土地などの不動産を売却し、売却した先からリース代金(賃料)を支払いながら利用するということだ。

他人のものとなる
今まで会社や自分の持ち物だったものが、他人のものになるってことですか?

セールアンドリースバックで所有権だけが変わる。
そういうことになる。ただし周りから見ても分からない。所有権だけが変わる。
なりより建物や不動産を売却するわけだから、大きな資金を調達できるといったメリットがある。

 

ハウスリースバックのトラブルが起こる原因

ハウスリースバックで起こり得るトラブルの原因で主な理由は次の3つです。

3つのトラブルの原因
  • ハウスリースバックに関する知識不足
  • 契約内容の確認漏れや契約漏れ
  • 関係者間のコミュニケーション不足

それぞれの原因がどのようなものなのか確認してきましょう。

ハウスリースバックに関する知識不足

ハウスリースバックは、自社名義もしくは自分名義の不動産を売却し、その売却した物件に住み続ける(使用し続ける)ことです。

売却したお金は、会社を運営するための資金として利用できます。

ハウスリースバックに関する基本的な概要は上記の通りですが、この概要以外にも理解しておきたいことがあります。なんとなく理解している状態でハウスリースバックを利用してしまうと、以下のような不満が出てきます。

  • 買取額が近隣の不動産価格に比べて安いのではないか
  • リース料金が不当に高額ではないか

以上のような不満が出てくる可能性があります。このような不満が後々出てくる恐れがあるため、ある程度でもハウスリースバックについて知っておいた方がよいでしょう。

まず大前提としてハウスリースバックは次のようなものです。

  • 家を売却し資金調達できる
  • 売却後にリース料(賃料)を支払って住み続けられる
  • 基本的には買戻しができる

これは売り手側、つまり家を売却し資金調達をする側にとっては安心材料といえます。

逆に買い手側、つまり業者目線になって考えてみますと、この条件では商売としてあまり旨味がありません。

そのため、業者側としては利益を出すために、業者側が有利となるようにしてきます。

  • リース代金が周辺相場よりも高めに設定する
  • 買戻しの際の金額は、もともとの売却価格の約1.2倍

このような条件設定を行うことにより、業者側としては商売となるのです。

まずリース代金(賃料)ですが、一般的に「売却価格の10%が年間の家賃」と言われています。

たとえばリースバックを利用して会社を売却したとします。その際に3000万円の資金を調達できたとしましょう。その10%は300万円であり、これが年間の家賃となります。1カ月当たり25万円となります。

同じようにして持ち家を売却したとします。1000万円で売却できたとして年間の家賃は100万円となります。1ヶ月当たり約8万3千円となります。

これが高いのか安いのか分からない人もいると思います。

そこで3000万円の住宅ローンを組み、多くの人が利用する35年ローンで試算してみます。するとこの場合、1ヶ月当たりの支払いは約8万円となります。

条件が異なっているため何とも言えないのですが、一方は1000万円を調達し1ヶ月約8万3千円。もう一方は3000万円を調達し1ヶ月当たりの支払いが約8万円。

このようなことからも、リースバックの方が割高感があると感じると思います。

契約内容の確認漏れや契約漏れ

割高になりやすいハウスリースバックでの契約において、重要なのは以下の2つでしょう。

  • 業者との交渉
  • 契約書の締結

業者との交渉に成功すれば、リース料を抑えることが可能となります。トータル的に見ると大きな削減となります。

契約内容の確認漏れは、将来的な買い戻しを難しくするばかりか、リース契約をしたにもかかわらず強制退去になってしまう危険性もあるのです。

細かい部分やいまいち理解できないといった部分をクリアにできるように、交渉や契約時には税理士やファイナンシャルプランナーなどの専門家の意見を聞いてみたり、他の業者との相見積もりをしてみるのが有効といえます。

関係者間のコミュニケーション不足

ハウスリースバックは自社物件だけではなく、経営者であるあなた名義の物件(自宅や別荘など)も対象になります。

自宅や別荘を対象とする場合には、そこに関わる人間、たとえば家族とのコミュニケーションが大切となってくるでしょう。知らない間に住んでいる家が実は人のものだったなんて聞いたら、気持ちは穏やかではないでしょう。

また家族間のコミュニケーションが重要な理由は「相続」が関わってくるためです。自分名義の自宅や別荘の場合、自分が亡くなったときには相続人が不動産を引き継ぎます。しかし、ハウスリースバックで相続されるはずの物件が買取業者名義になっていたことを知らなければ、不要なトラブルに発展してしまう可能性があります。

ハウスバックリースで起こり得るトラブルとその対処方法&回避方法

ハウスバックリースで起こり得るトラブルのうち、とくに多い4つの事案を紹介します。

対処方法と回避方法についても解説していきますので、もしトラブルが起こった場合には参考にするとよいでしょう。

リース料金が高額で支払いができなくなった

会社の売上減や経費の圧迫などでリース料金が支払えない、といったトラブルはハウスリースバックのトラブルの中でもとくに多い事案です。

対処方法

重要な物件の場合、なんとかしてリース料金を工面しなければなりません。金融機関や金融会社の事業性融資では申込みから審査、入金まで長い時間がかかってしまうため、なるべくスピーディーな資金調達方法を選択するとよいでしょう。

一時的に資金を調達するのであれば、ビジネスローンやファクタリングなどであれば、スピーディーに資金調達が可能です。ただし、ビジネスローンの場合は利息の支払いもあるため、余分に借入れするのではなく、必要な金額だけを借入れて素早く完済するようにしましょう。

参照 ビジネスローン・事業者ローンは審査が緩めでスピード融資 今すぐに応える資金調達の中でも優秀!

 

参照 ファクタリングでの資金調達が人気の理由 借金をしないで資金ショートを解決

 

慢性的にリース料金の支払いが難しいのであれば、他の家賃が安い物件に引っ越すことも視野に入れておくとよいでしょう。

回避方法

リース料金が高額になって支払いができない状況を回避するためには、やはりハウスリースバック業者のリース料金の比較検討が必要でしょう。

いくら高額な買取額であっても、リース料金が高額であれば将来的に困窮するのは目に見えています。目先の買取額だけではなく、リース料金の支払いも資金計画に入れて検討するとよいでしょう。

退去を求められ利用し続けられなくなった

ハウスリースバックの契約期間は2年~3年程度が一般的です。契約期間後には再契約を行なうことになりますが、ハウスリース業者の経営状況によっては強制退去を求められるケースもあります。

ハウスリース業者も会社であるため、会社を営業するために必要な資金が無くなれば倒産してしまいます。倒産を回避するためにリース契約を反故にして強制退去を求められるのです。強制退去は契約書の内容によっては法律的に違法ではありません。

というのもハウスリースバックで売却した物件を使用する場合の契約方式は定期賃貸借がほとんどだからです。定期賃貸借とは、期間満了によって契約が終了する不動産契約のことです。もちろん双方の合意によって再契約を行なうことでそのまま使用し続けることはできます。しかし、もしハウスリース業者の経営状況が芳しくない場合、この再契約に合わせて強制退去になる可能性もあるのです。

対処方法

ハウスリースバック業者の業績悪化に伴う強制退去は防ぎようがありません。定期賃貸借契約であるため、自分が再契約の意思を見せたとしても、相手であるハウスリースバック業者が合意しなければ退去するしかないのです。強制退去になるような情報を入手したのであれば、早めに引っ越し先を探しておくとよいでしょう。

回避方法

一番の回避方法は資金力のあるハウスリースバック業者と契約することです。大手銀行が資金源になっている業者や上場している業者などは資金力も高いため、業績悪化による強制退去は起こりにくくなります。

買い戻しが予定通りできなくなった

ハウスリースバックは買い戻しをすることができます。

ところが一般的に買い戻す際には、当初の買取金額に手数料などを上乗せして高額な金額が必要になるケースがあります。おおよその数字ですが、もともとの売却価格の約1.2倍程度です。

これにより、買い戻しをしたくても資金不足で買い戻しができないといったトラブルが起こるのです。

対処方法

契約の段階で、将来的に買い戻す際の買戻し金額を聞くべきでしょう。

買戻しをしたいと考えたときにもし資金不足なのであれば、資金調達をするしかありません。

つまり売却する前の段階から資金繰り表などを使い、他の返済に影響が少なくなるように資金計画を立てるとよいでしょう。

参照 資金繰り表のテンプレート例に沿って自分の会社に適した資金繰り表を作ろう!

 

回避方法

ハウスリースバックを利用するのであれば、そして将来的に買戻しを希望しているのであれば、少しでも買い戻し価格を安く設定してくれる業者を探すしかありません。買い戻し価格についても、売却価格同様に複数の業者から見積もりを出してもらい、比較検討してから契約先を決めるとよいでしょう。

ハウスリースバックのトラブルには適切な対応が必要不可欠!正しい知識が武器になる

ハウスリースバックは大事な家を扱うサービスであるため、もしトラブルに発展したときには住む家が無くなってしまうといった大きなトラブルにつながりかねません。

せっかく大事な物件を売却して資金を調達できたとしても、トラブルが原因で調達した金額以上の損害を被ってしまう場合もあります。ただし専門家でもない限り何が正しい対処方法であるのかを判断するのはなかなか難しいと思います。

多少お金が必要になったとしても、税理士やファイナンシャルプランナーといったお金の専門家のアドバイスを受けたほうが良いでしょう。また必ず複数の業者の中から比較検討して選定するようにしましょう。そしてさらに毎月の返済計画をしっかり立てるようにしましょう。

このようにすることで、少しでもトラブルに遭うリスクを下げることができるでしょう。

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株式会社デキタ 渡邉
株式会社デキタの代表取締役。資金調達に関する知識を身に付けるために「ファクタリングで資金調達デキタ!」を制作・運営。その延長線上で、事業者の利用する資金調達方法に焦点を当てた当サイトを企画・制作・運営。 資金調達に関する記事執筆は2018年より開始。複数の税理士やファイナンシャルプランナーと交流しながら、記事執筆をつづける。