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資金繰りが厳しいときの対処方法 「原因の改善」ではなく「現状の早急な改善」である

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資金繰りが厳しいときの対処方法 「原因の改善」ではなく「現状の早急な改善」である

会社を運営するために必要な資金を運転資金といいます。この運転資金が枯渇してしまうと資金繰りが悪化した状態となってしまい、最悪の場合「倒産」することもあるのです。

資金繰りが厳しくなってしまったときの対処方法はいくつかあるのですが、その優先順位を間違えてしまうと、問題解決から遠のいてしまうことがあります。

資金繰りが厳しくなってしまったときに取るべき行動の優先順位としては、「原因究明」ではなく「現在の状況を早急に改善させること」でしょう。

資金繰りが厳しい状況になる原因と対処方法

会社の運営に必要な運転資金は正しく運用しないと、資金繰りの悪化となり、すぐに底をついてしまい会社を倒産へと導いてしまいます。

資金繰りが厳しい状況になる原因にはさまざまなものがあるでしょう。

単純に金融機関から融資を受ければ改善する・・・というものでもないことがあり、それが資金繰りの難しい所です。

まず、資金繰りが厳しくなる原因とその対処方法をお話ししていきたいと思います。

ただしあくまでも、対処方法に関しては一例です。会社の状況やそれを取り巻く環境など、ここで挙げた対処方法がそぐわない場合もあるでしょう。それを踏まえて、さまざまな対処方法を理解しておくことをオススメします。

売上の低下

売上の低下は資金繰り悪化の根本的な原因になります。売上の低下に関しては、企業努力だけでは解決できない場合もあるでしょう。それでも会社の資金繰りを改善するには、売上減の原因を究明し、売上そのものを回復させるしかありません。

売上の回復は会社の戦略が重要です。自社だけで対処できる場合もあるかも知れませんが、他の視点から分析することも必要です。社外取締役や経営コンサルタントなどに依頼をして市場調査や商圏分析といった、売上増につながる「分析」からはじめるとよいでしょう。

闇雲にセールを行なったり、単価を上げるのは短期的な対策としては有効かも知れません。しかし、慢性的に売上が低下している場合には抜本的な対策が必要になります。まずは期首予算の水準まで予想売上を回復させるための行動をするとよいでしょう。

対策まとめ
  • 売上減の原因究明のために外部視点を活用して分析を行なう
  • セールや単価の引き上げは短期的な対策として有効な場合もあるが、慢性的な売上減の場合は有効打にならないこともある

急激な売上増

急激な売上増は資金繰りが悪化する要因になります。とくに注意すべきは売上のほとんどを「売掛け」で上げている場合です。つまり商品やサービスを相手に提供しても、その代金が入ってくるまでに時間がかかってしまうということです。

キャッシュレス決済が日常に浸透していることで、今までは現金取引で売ればすぐに手元に現金が入ってきた業種は、売ってもしばらくしなければ現金が入ってこない状況になってしまい、手元資金に不安を感じる状況になってしまいました。結果として仕入費用の捻出が困難になることもあるでしょう。

医療関係も同様です。健康保険組合からの診療報酬支払いは診察や治療を行なってから数ヶ月後に入金されます。急激に患者が増えてしまった場合には、診察や治療に必要な薬や備品の購入費用が捻出しづらくなってしまうのです。

キャッシュレスの売上金や保険診療報酬は売掛金にあたります。売掛金の入金期日より前に資金化することで資金繰りの悪化を防止できます。

売掛金を早期に資金化するには

が有効でしょう。

売掛債権担保融資

売掛債権担保融資は、その名前の通り売掛金を担保にしてお金を借入する融資商品のことです。本来売掛債権担保融資では、融資を申し込んだ会社の信用力を審査した上で融資の可否を決めていました。現在は「売掛債権担保融資保証制度」という会社を支援する仕組みがあります。

信用保証協会が担保となる売掛金を保証してくれるため、資金繰りが悪化して融資を受けられないような場合でもお金を借り入れることができるのです。売掛債権担保融資や売掛債権担保融資保証制度に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。

参照 売掛債権担保融資保証制度は売掛金を担保として保証してくれる制度 期待される3つのメリット

 

ファクタリング

ファクタリングとは、事業者が持っている売掛債権を売却する資金調達方法のことです。ファクタんリングを利用して売掛債権を資金化する場合、売掛債権の売却先であるファクタリング会社へ手数料を支払わなくてはなりません。

売掛債権総額の数%~十数%の手数料が必要になるため、売掛債権の満額を資金化することはできませんが、本来の支払い期日前に資金を調達できるというメリットがあります。ファクタリングに関しては以下の記事でも詳しく解説しています。

参照 ファクタリングでの資金調達が人気の理由 借金をしないで資金ショートを解決

 

対策まとめ
  • 売掛債権担保融資で運転資金を借り入れる
  • ファクタリングで売掛債権を売却して運転資金を調達する

売掛金の未回収

売掛金の未回収が原因で資金繰りが悪化するケースもあります。売掛金は会社間の約束によって行なわれる商取引です。商品やサービスの対価として支払うべき代金を後日支払うという約束の元で取引されるのが掛取引です。

掛取引では、支払期日を取引している会社間で決めます。しかし、まれに支払うべき代金が期日に支払われないケースもあるのです。

この場合、売掛金の回収が必要になります。取引相手の悪意の有無に関わらず、事前に決められた掛取引を反故にすることは許されることではありません。取引相手に連絡して代金の支払いを催促する必要があります。

催促に応じない場合は行政的な手続きで取立をしなければならない場合もあります。行政的な手続きとは、法的根拠にもとづいて取立を行なうこと、つまり裁判です。裁判を起こさずとも、郵便局で発行できる「内容証明」や裁判所の書記官が発行する「支払督促」なども行政的な手続きになります。裁判沙汰になる前に取引相手が支払ってくれれば問題ありませんが、内容証明や支払督促にも応じない場合には裁判を起こしてでも売掛金を回収しなくてはならないのです。

売掛金の未回収問題については以下の記事でも詳しく解説しています。

参照 売掛金に関する問題発生!売掛金問題の解決方法と予防策

 

対策まとめ
  • 売掛金の回収を行なう
  • 回収に応じない場合、内容証明や支払督促、裁判などの行政手続きを利用して回収する

経費の増加

経費と一口にいっても、人件費や外注費、仕入費用などさまざまなものが挙げられます。経費の増加は会社の管理不足だけが原因ではありません。為替や景気の影響なども経費の増加につながる場合があります。

経費は会社の運営に重要なお金です。会社の資金繰りを左右する大きなお金です。経費の増加への対策は、単純に経費削減をするだけでは改善しない可能性があります。経費の増加によて資金繰りが悪化している場合、まずは悪化した原因を見つけて根本的に改善しなくてはなりません。

自社内で原因を発見して改善できれば問題ありませんが、自社内で原因を発見できない場合は中小企業診断士や経営コンサルタントの力を借りるのも1つの手段です。リストラや外注のカット、仕入先への交渉などは短期的には改善するかも知れません。しかし、長期的に見た場合には自社内から改善することが資金繰りの悪化をくいとめることにつながります。

対策まとめ

在庫(不良在庫含む)

会社の運営で重要な3つ「人・物・金」の「物」の部分が在庫です。過剰な在庫や売れない在庫は資金繰りの悪化につながります。適正な在庫管理をすることが求められますが、早急に在庫管理をしたからといって資金繰りはすぐに改善できません。

短期的な対策としては、過剰在庫や不良在庫を専門業者に売却して資金化を行なう方法が有効です。長期的には毎月の棚卸し作業を週ごとに変更するなどして、在庫の管理を徹底することが効果的です。

過剰在庫が原因で倒産に追い込まれる会社は少なくありません。市場の動向を読み間違えることもあるでしょう。在庫管理で悩まされないためには、自社の販売力などを考慮した上で発注をしなくてはならないのです。

対策まとめ
短期的には、過剰在庫・不良在庫をセールや専門業者への買取り依頼を利用して資金化する
長期的には棚卸しの頻度を上げて在庫管理を徹底させる

対策まとめ
  • 短期的には、過剰在庫・不良在庫をセールや専門業者への買取り依頼を利用して資金化する
  • 長期的には棚卸しの頻度を上げて在庫管理を徹底させる

借入金・定期支払いの負担

金融機関から借入しているお金の返済、定期的に支払う義務のある支払いも資金繰りの悪化に影響します。借入金や定期的な支払いは会社にとっての「義務」です。支払わなければペナルティが発生してしまいます。

ペナルティを受けてしまうと、新たな融資を受けられなかったり、会社の存続そのものが危うくなってしまったりする場合もあるでしょう。支払う資金がない場合には優先順位をつけて支払いを「あえて」遅らせることも有効打になりえます。

次の項では、支払いを遅らせることについてさらに詳しく解説していきます。

資金繰りが厳しい場合は支払いを遅らせることも有効打になる

資金繰りが厳しい状況を改善するためには、資金を調達することが最短の解決方法ではあります。しかし、会社の置かれている財務状況によっては資金の調達すらできない場合もあるでしょう。そのような場合、毎月の支払いを故意に遅らせることも有効打になりえます。

ただし、有効打といっても支払いをしなければ会社そのものが無くなってしまうリスクもあります。そのために重要になるのが『支払いの優先順位』です。

支払いの優先順位は重要度で決める

支払いの優先順位は「支払いをしなければ会社の運営が危うくなる順番」でつけられます。つまり、倒産に直結するような支払い先に対しては、どんなことをしても支払わなくてはならないということです。

会社を倒産させないために支払いを遅らせ、その結果会社が倒産しては本末転倒です。会社を倒産させずに支払いを遅らせ、資金繰りの改善をするためには『支払いの優先順位』を理解しておくことが重要になります。

絶対に遅らせられない手形

絶対に遅らせられない支払いは「手形」です。手形を振り出した立場で支払いが遅れると「不渡り」になってしまいます。「不渡り」はどの金融機関であっても『半年間で2回』発生させてしまうと大きなペナルティとなる「取引停止処分」を受けてしまいます。

取引停止処分を受けてしまうと、手形用の口座である当座預金口座を利用できなくなるのです。しかも、2年間は金融機関から融資を受けられなくなってしまいます。金融機関は横のつながりも強いです。A銀行で不渡りになったからという理由でB銀行に当座預金口座の開設や融資申し込みをしても、まず受け付けてもらえません。不渡りとはそれだけ重大な金融事故なのです。

社員給与・従業員給与の遅延は労基法違反になる

社員給与も同様です。会社を運営する上で重要なのは「人」つまり従業員です。よくテレビドラマや小説などで「給料の支払いを3ヶ月待ってくれ」→「わかりました!会社のために我慢します!」といったシーンがありますが、現実には無理です。

会社員は労働法で守られており、給与の支払いを遅らせると最悪の場合、経営者であるあなたに対して懲役刑を課せられるケースもあります。慢性的に資金繰りが悪く、社員給与も支払えない状態が続くようであれば、会社を倒産させてでも社員の生活を守らなくてはなりません。

会社が倒産して失業した場合、失業保険を受けられます。会社を守る=社員の生活を守るということなのです。それをはき違えないように資金繰りを管理しなくてはならないのです。

金融機関への返済はリスケが有効

金融機関への返済を遅らせる場合、リスケ交渉が有効です。もちろん無断で支払いを遅らせてはいけません。自社の置かれている状況を伝え、支払い条件を変更してもらえるように交渉を行なうのがリスケ(リスケジュール)です。

リスケを行なう場合、返済計画書などを提出しなければなりません。専門家に相談しながら適正な書類を作成して交渉に臨むとよいでしょう。

外注費・仕入費は取引会社との信頼関係が重要になる

外注費や仕入費は会社の営業に重要な経費です。これらの支払いを後回しにする場合、その取引会社との信頼関係によっては将来的に大きなダメージになる可能性もあります。

取引会社が他の競合会社とも取引をしている場合、自社の資金繰りが悪化している情報は「悪評」として業界全体に流れる可能性もあるでしょう。

取引相手から「資金繰りが厳しいから支払いを遅らせられた会社」というレッテルを貼られてしまうかも知れません。もしどうしても遅らせなければならない場合、その会社が自社の営業に対してどのような位置づけなのかを踏まえて優先順位を付けるとよいでしょう。

資金繰りが厳しくなった場合、支払いを待ってもらえるような信頼関係を日頃から築いていくことも重要です。

社会保険料と税金は分納もしくは延滞税の追加で遅らせられる

社会保険料や税金といった行政相手の支払いは、分納や延滞税の加算によって遅らせることが可能です。行政としては倒産して税収が無くなるよりは、一時の支払い遅延を認めることで経営が安定し、税収を得られることを優先します。

最近では新型コロナウイルス感染症の影響で売り上げが激減した会社に対して、法人税の支払い遅延を認める制度なども作られました。どうしても支払いを遅らせなければならないならば、まずは法人税や社会保険料の支払いを遅らせるとよいでしょう。

ただし、連絡無しでの支払い遅延は最悪の場合、裁判などで重いペナルティを課せられる可能性が高いです。必ず行政に連絡して、交渉を行なうことを忘れないようにしてください。

支払い遅延で絶対に必要なのが「相手への連絡」

支払いを遅らせることで資金繰りを短期的に改善させる場合、どのような相手であっても必ず連絡をしましょう。連絡がないと「悪質な遅延行為」とみなされてしまいます。今後の営業に支障が出る場合もあるため、必ず相手への連絡を行いましょう。

支払いの優先順位
  • 手形
  • 社員給与
  • 金融機関への返済
  • 外注費・仕入費
  • 社会保険・税金

※支払相手への連絡は必須

支払いを遅らせるのは自分で判断せずに専門家に相談するのがベター

支払いを遅らせて資金繰りを改善するのは、あくまでも最終手段です。

支払いを遅らせることで、取引先の不信感が高まって倒産することもありえるでしょう。優先順位を間違えてしまうのはもってのほかです。

どうしても自分自身で支払いを遅らせる優先順位を付けられない場合は、会社の顧問税理士などに相談することをオススメします。もちろん税理士さんが声を大にして支払いを遅らせましょうとはいえません。しかし、取引先であるあなたの会社が倒産する危険性があるならば、適切なアドバイスを受けられる可能性もあります。

税理士さんで対応できない場合には、相談できる機関を紹介してもらったり、行政書士や中小企業診断士に相談するのも有効でしょう。

そのほか、日本政策金融公庫は中小企業の資金調達支援もしているため、資金繰りに関してのサポートを受けられるかも知れません。1人で抱え込まず、まずは専門家に相談するのも1つの手段になるのです。

参照 資金調達の専門家紹介

 

会社の資金繰りが厳しいときには現状の改善→原因究明の順で対応できる

会社の資金繰りが厳しいときには、原因の究明・改善ではなく、現在置かれている状況の改善が最優先です。資金を調達するのが難しいのであれば、支払いの優先順位を踏まえて支払いを遅らさることも有効な一手になります。

あなたの会社の資金繰りを改善できるのは、経営者であるあなたの判断次第なのです。

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