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資金繰りが悪化する10の原因と改善策 資金繰りの悪化を防ぐために必要なこと

売掛金を売却して運転資金を調達しよう 資金調達や資金繰りで発生する問題
 
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会社の資金繰りが悪化してしまうのは、10の原因が関係していると言われています。そしてそれぞれには改善策があります。

まず会社の資金繰りが悪化してしまったときに、運転資金の調達を行うという行動は、会社の経営者としては正しい行動といえるでしょう。ところが資金繰りが悪化する本来の原因を分析し把握しておき、さらに改善案を考えておかなければ、運転資金を調達したとしても、将来的に同じような問題に突き当たってしまいます。

 

売掛金がある状態
事業者
・景気が悪いから仕方ない・・・。
・外国為替が悪いから仕方ない・・・。


 

たとえばこのようなことも資金繰り悪化の原因となるでしょう。しかし他の会社すべてが資金繰りが悪化している状況で経営をしているのでしょうか?経営のうまくいっている会社は、問題があるのなら対処をし最善策を常に模索しているのです。

そこで必要となってくるのが、資金繰りの悪化の「真の原因」の分析と改善となるのです。

今回は資金繰りの悪化の原因と対処法、そして将来的に同じような問題を起こさないようにするための改善方法について解説していきます。

資金繰りの悪化の行きつく先は「倒産」の2文字

資金繰りが悪化し続けると、最終的に待っているのは「倒産」の2文字です。資金繰りをやりくりするのは倒産させないためです。

そもそも「資金繰りが悪化する」とはどのような状況にある場合のことをいうのでしょうか。資金繰りの悪化を定義すると「資金不足が発生するまでの期間が短くなった状況」といえます。

本来であれば資金繰りが悪化する前に対処すればよい話なのですが、資金繰りが悪化というのは徐々にではなく、急に発生することがあるのです。

たとえば下請会社や材料を仕入れている会社へ予定外の支払いをしたり、損害賠償責任がある事故などを起こしたりすることで起こります。

資金繰りは年間でプランニングされているものです。材料費や外注費など、年間の予算に応じたお金のやりとりがなされます。しかし、年間予算はあくまでも予定であって、なにか想定外のことが発生した場合、その都度で対処しなければなりません。

年間予算的に想定外な出費が資金繰りを悪化させるのです。

資金繰りの悪化には原因がある!まずは安全性分析で自社の財務状況を把握しよう

資金繰りの悪化には必ず原因があります。まずはその原因を究明しなければ、いくら対処を行なっても将来的にまた資金不足に悩まされることにもなってしまうのです。自社の経営状況を判断する「安全性分析」を行なうと資金繰り悪化の原因が掴みやすいでしょう。

資金繰り悪化の原因分析方法:「安全性分析」

安全性分析とは、「会社の支払い能力を分析する手法」です。

安全性分析を行なうことで、現時点における自社の財務状況が安全なのかどうかが判断できます。資金繰りの悪化は「支払い能力の低下」によって起こります。支払い能力が低下している状況をいち早く掴むために重要になるのが「流動比率」と「自己資本比率」です。

流動比率

流動比率とは、会社が1年間で得られる預金金額をあらわす「流動資産」と1年間に支払う現金+預金の金額をあらわす「流動負債」を比較した数値のことです。流動比率が200%を超えて入れば財務的には安全と判断できます。逆に流動比率が200%を下回っている場合、短期的な支払いが多く、流動資産が少ない=急な出費に耐えられないということになります。

流動比率が小さい=短期的な支払いが多い=安全性が低い

流動比率の計算は以下の方程式で表せます。

流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100

基本的には流動負債<流動資産であることが大前提です。100%を切っている場合、会社の財政は火の車であるため、早急な対処(資金調達など)をすべきです。

自己資本比率

自己資本比率とは、会社の総資本に対する自己資本の割合を表した指標です。会社の運転資金が自前なのか、それとも融資によるものが大きいのかの比率です。自己資本比率は最低でも30%、50%以上ならば良好な状態と判断できます。30%以下の場合、他人資本の影響が大きい会社ということになり、経営が不安定であると判断できます。

自己資本比率の計算式は以下です。

自己資本比率(%)=自己資本÷(自己資本+他人資本)×100

資金繰り悪化の主な10の原因と対処方法

資金繰り悪化の原因として考えられる主な理由は以下の10項目です。

それぞの原因と対処方法を解説していきます。

赤字経営

原因

会社は赤字であってもすぐに倒産するわけではありません。税金(法人税)対策として意図的に赤字経営を行なっている会社は数多くあります。

赤字経営が原因で資金繰りが悪化する理由として「銀行から信頼されなくなる」という点が挙げられます。

そもそも赤字経営のメリットは「法人税対策ができる」点です。個人事業主ならまだ節税効果も期待できますが、中小企業となるとそうはいきません。1円でも売上げがあれば、法人税が必要となってきます。

法人税を払うくらいなら、経費として使ってしまいたいという気持ちもあるでしょう。しかし、それが毎年続くと、財務的に不安定な会社というイメージがついてしまいます。

資金繰りが本当に困ってしまったとき銀行から融資を受けたいと思っても、慢性赤字経営の会社というイメージがついてしまうと、それが原因となり融資審査に受からない可能性が高くなってきてしまいます。

結果として本当に必要なときに資金を調達するのが難しくなり、会社の経営が立ち行かなくなってしまうのです。

対処方法

お金は借金をすればなんとかなりますが、信用力はお金では買えません。将来的な融資審査のことを踏まえて、赤字経営の体質を改善する必要があるでしょう。どうしても法人税を払いたくないというのならば、融資に頼らない運転資金調達方法を検討しましょう。

代表的なものだと、売掛金を売却する「ファクタリング」や行政からの「助成金・補助金」などが挙げられます。

しかし、設備投資など高額な資金が必要になる場合は、ファクタリングや助成金では賄えない可能性もあるでしょう。

赤字経営の体質改善をしつつ、融資に頼らない資金調達方法を常に準備しておくことで、万が一のときに対応するとよいでしょう。

参照 事業者のための11の資金調達方法

 

借入返済額の増加

原因

会社の売上に対して、借入返済額が上回っている場合には資金繰りが悪化します。借入をしている会社にもよりますが、基本的に「借金の優先順位」は高いです。借入金の返済遅延があると、信用情報機関にあなたの会社の金融事故情報が記録されてしまいます。

信用情報機関に返済遅延などの記録が残ると、新たに借入をしなければならなくなった場合に融資審査に受かる可能性が低くなります。ただし、現在返済中の借入金の返済が済まないうちに新しい融資を申し込んでしまうと、さらに資金繰りが圧迫されるでしょう。

悪化した状況が判明したら、もはや風前の灯の可能性が高いです。そうなる前に対処をしなければなりません。

対処方法

借入返済額の増加でまず見直すのは「借入金利」です。借入した金額に対しての利息は大きな負担です。この場合には以下の3つの対処方法が有効とされています。

  • 金利の安い金融機関や金融会社へ乗り換える
  • 金利引き下げ交渉を行なう
  • リスケ交渉を行なう

しかしそもそもは自社の売上に対して過剰な借り入れをしていることが大きな原因です。まずは借入金の完済を念頭において対策を講じるべきでしょう。

融資以外の資金調達方法で一時的にしのいだとしても、そもそもの財務体質が変わらなければ、将来また同じ状況に陥る可能性が高くなるのです。

売上減

原因

景気動向にも左右されるため、自社でなんとかするというのが難しいのが「売上げの減少」です。徐々に売上げが下がっているのであれば、景気などの外的要因と判断できますが、急激な売上減が起こった場合には、自社内もしくは商品そのものに原因がある可能性が高いです。

対処方法

売上減をいきなり上昇気流に乗せるというようなテクニックは余程のことがない限りありません。自社でできる対処方法としては以下の2つが挙げられます。

  • 固定費の見直し
  • 営業・販売部門の強化

固定費とは、会社の家賃や機器の維持管理費、人件費などが挙げられます。大手の会社で大規模なリストラが発表される場合、急激な売上減が原因である場合がほとんどです。会社の規模を売上に合わせて「戦略的に縮小」することも重要な営業戦略です。

その上で営業や販売部門、商品の見直しなどに着手するとよいでしょう。売上が減ったからといって、社員を馬車馬のように働かせるのは労働基準法違反でもありますし、なにより会社に業務停止命令などで営業そのものを止められてしまう可能性も高くなります。

会社で働く社員のためにも勇気をもった決断をすることが重要なのです。

売上の急激な増加

原因

売上減だけでなく、急激な売上増も資金繰りを悪化させます。ネットやテレビなどで自社の関連商品が取り上げられると、急激に売上を増やす場合があります。現金で販売する分には問題ありませんが、支払いをクレジットカードでされると、資金繰りが悪化する可能性が高くなるのです。

クレジットカードは支払いを受ける側にとって「売掛金」になります。締日までの売上げが1ヶ月後~3ヶ月後に入金されるのが一般的です。この入金までの期間に急な支払いなどが発生すると、資金繰りが急激に悪くなってしまうのです。

対処方法

クレジットカードなどの売掛金が発生して、資金繰りが悪化しているのであれば、売掛金を担保にした融資や売掛金そのものを売却して資金を調達するファクタリングなどが有効です。将来的に同じような状況に陥らないように、財務分析や安全分析を定期的に行なっておくことも重要な対策になります。

過剰投資や投資ミス

原因

投資ときくと、株式や先物取引のイメージがありますよね。株式や先物取引で失敗した場合、大きな損失を抱えます。これと同じように、自分の会社への過剰な投資や投資ミスは資金繰りを悪化させる原因になります。

売上高やスタッフの生産性に見合わないような設備投資、流行りに乗って一儲けしようとししたが、まったく売れずに過剰な在庫を抱えたなどは投資ミスと言わざるを得ないのです。

対処方法

収益性の低い資産は早々に売却したほうがよいでしょう。また、設備投資は売上金の見込みが確定した段階で行なうことで投資ミスにはなりません。今後の対策としては、投資をするにあたって、その資金は借入金ではなく自己資産を使うということです。

投資に失敗した挙句に借入金の増加を生んでしまえば、資金繰りが悪化するのは当然です。計画的な投資も必要ですが、先立つもの「投資資金」の確保に関しても自己資産で賄えるような計画にするとよいでしょう。

不良在庫の増加

原因

過剰在庫とは、仕入れた商品が売れずに残っている状態のことです。仕入れには経費がかかります。仕入コストや製造コスト、運搬コストに保管コストなど、ただ売れないだけの在庫ではないのです。保管しておくだけで金食い虫になるのが不良在庫です。

不良在庫が増加すると、それだけ金食い虫が増殖しているということになります。

対処方法

不良在庫は儲け度外視で売り切った方がよいです。どうしても売れないようであれば、専門業者に買い取ってもらうことも考えましょう。最低限仕入コスト分のお金だけでも確保できれば、マイナスにはなりません。

今後の対策としては、会社の業界や業態によってもことなりますが、在庫管理の徹底と受発注システムへの切り替えを検討するとよいでしょう。在庫管理を徹底しておけば、売れなかった商品の値下げや売却がスムーズに行なわれます。受発注システムは在庫を抱える必要がない管理方法です。

仕入条件などは厳しくなる場合もありますが、不要なコスト削減で最終的には利益につながります。

利益配分ミス

原因

株式会社の株配当や役員配当を過剰に与えている場合、資金繰りが悪化しやすくなります。株配当利益や役員配当はそもそも「利益」が無ければ配当されません。過剰な利益配分は資金繰りを悪化させてしまうのです。

対処方法

一番は役員報酬の見直しと株主配当の見直しです。利益がない時には配当は行なわないという前提で株式公開をしておけば、投資者は減るかも知れませんが、資金繰りに関しては有効です。

売掛債権の貸倒れ・未回収

原因

受取手形や売掛金のような未回収の売上が回収できなかった、もしくは回収していない場合、資金繰りは確実に悪化します。回収できない、していないというのは取引相手だけに責任があるわけではありません。場合によっては、自分の会社にも未回収の責任があることも考えられます。

取引相手が故意に支払いをしないというケースもありますが、そういったケースよりも多いのが、取引相手に支払い能力がないという場合です。資金繰りの悪化は先ほども述べたように、徐々にではなく急激に表面上にでるものです。そのため、取引先としては「支払いをする予定だったが支払いできる状況ではなくなった」という状態になります。

自社に責任の一端がある場合、次のようなことが考えられます。

  • 契約書に不備があった
  • 請求書を発行していない

さまざまな要因で売掛債権の貸倒れや未回収が発生するのです。

対処方法

売掛債権の貸倒れや未回収に関しては、まずは取引相手との交渉が第一です。自社の責任であれば、その旨を通知して支払いを受けるとよいでしょう。もし相手側の都合で支払いがされていない場合、郵便局から発行できる「内容証明」などを使うとよいでしょう。それでも支払う様子が無ければ、訴訟を起こして法的に回収する方法も検討しましょう。

参照 売掛金の回収が遅延する問題を解決 売掛金回収の遅れに必要な対処方法と予防策

 

売掛債権の回収期間と支払い期間のバランスの崩れ

原因

手形や掛け取引を行なった場合、実際にお金が入金されるのは、商品やサービスを提供してから1ヶ月~3ヶ月後になります。この期間中に自己資産で賄えないような支出が発生した場合、資金繰りは悪化します。

ビジネス上のお金のやりとりでは掛け取引や手形による支払いは一般的なものです。しかし、この後日支払うというお金のやりとりが、会社の資金繰りを悪化させている原因の1つに成り得るのです。

対処方法

まずは、売掛債権の入金日を前倒ししてもらえないか取引先と交渉してみましょう。取引先の資金に余裕がある場合、入金日を早くしてくれる可能性もあります。それが難しいのであれば、支払い義務のある取引先に対して、支払いを遅らせることを交渉してみましょう。自社に入金されたタイミングで支払いOKとなれば資金繰りにも困りません。

取引先との交渉が難しいのであれば、手持ちの売掛債権の資金化を検討してください。手形であれば「手形割引」、売掛金であれば「ファクタリング」といったように、売掛債権の種類によって資金調達方法は異なります。

参照 手形とは支払い手段の1つ わかりにくい手形取引を簡単に解説

 

参照 売掛金を売却できる金融サービス「ファクタリング」 融資に代わる新しい金策になる!

 

資金繰り状況を把握していない

原因

資金繰りを経理部門に一任するのは会社のリーダーとして当たり前のことですが、丸投げはいけません。すべてを部下の報告で済ませていては、資金繰りが悪化している状況を掴めなくなってしまいます。

会社はお金というガソリンがなければ動きません。燃費やガソリンの残りを把握しないでドライブに行く人はいませんよね。同じように、会社のガソリン量や燃費などのデータを知らなければ会社をむやみに動かせないのです。

対処方法

決算書などの確認や各部署の財務対策のチェックからはじめましょう。その上で資金繰り表を作成し、一目で自社の資金繰り状況を把握できるようにしておくとよいでしょう。同時に返済計画表などのお金の動きについても把握しておきましょう。

中小企業庁のホームページに資金繰り表などの簡単なツールが掲載されています。作り方なども解説されていますので、もし資金繰り表を作成していないのであれば参考にしてみるとよいでしょう。

参照 中小企業の会計31問31答 平成21年指針改正対応版(中小企業庁)

 

資金繰りの悪化は原因の把握と早い対処、そして継続性のある対策が必要

資金繰りの悪化は会社の存続にかかわる重要な懸念材料です。早めの対処はもちろんですが、原因の究明と将来同じような状況にならないようにするための対策も必要です。

財務分析を活用しながら、資金繰りが悪化した原因を掴み、適切な対処をすることが社長に求められているのです。

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