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事業資金と運転資金は調達方法が違う 事業資金=運転資金+設備資金

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事業資金と運転資金は調達方法が違う 事業資金=運転資金+設備資金

事業を運営する際に必要なのが「事業資金」は、「運転資金」と「設備資金」に分けられます。そしてこれらは「事業のために使うお金」となります。

事業資金
運転資金
設備資金

つまりイメージとしては以下のようになります。

事業資金=運転資金+設備資金

初めに抑えておいてもらいたいことですが、事業資金と運転資金を同じ意味として捉えられてしまうことがあります。これは正解でもあり不正解でもあります。

まずこれらの違いをお話ししたいと思います。

たとえば補助金です。補助金には運転資金として補助する場合と、事業資金として補助する場合があります。これは融資においても同様のことがいえます。運転資金として借り入れられる場合と、事業資金として借りられる場合があるということです。ちなみに設備資金として借りられる場合もあります。

つまり運転資金が必要であれば運転資金が対象となっている補助金や融資を利用するべきですし、事業資金が必要であれば事業資金が対象となっている補助金や融資を利用するべきなのです。

ここでは、事業資金と運転資金の違いやその理由と調達方法の違いや調達方法で異なるメリット、デメリットについてお話しします。

事業資金は運転資金+設備資金のこと

冒頭でもお話ししたように「事業資金=運転資金」という考え方も間違ってはいません。しかし厳密にいうと以下のようになります。

事業資金=運転資金+設備資金

つまり事業資金は運転資金と設備資金に分けることができるということです。そしてそれぞれ使い道が異なります。

事業資金
運転資金設備資金
事業を行っていく上で、常日頃から必要となる資金。事業で必要となる継続的な資金。事業を行っていく上で、事業の維持、拡大を目的として必要となる資金。事業で必要となる単発的な資金。

参照 運転資金と設備資金の違い

 

運転資金とは日々事業を運営する上で必要となるお金です。設備資金は設備を購入するためのお金になります。

もう少し具体的に言いますと、運転資金は人件費や家賃など、毎月支払う必要のあるお金です。一方設備資金は、事業のための土地購入や設備の導入など、毎月は必要とならないお金のことです。

設備資金として誤解されやすいのが、設備が故障したときに支払う修繕費です。修繕費は設備を修理した場合であっても設備資金ではなく運転資金に含まれます。

 

A社長
運転資金も設備資金も、結局は事業資金ですよね。分けて考える必要なんかあるのですか?

B社長
使い道や金額が異なるケースが多い。
運転資金を対象とした補助金において、設備資金の目的で利用することはできないし、その逆もある。
補助金の対象が事業資金ということであれば、運転資金としても設備資金としても利用することは可能だ。

 

運転資金の会計上の分類

運転資金を会計上に分類すると、主に以下の7つに分けられます。

  1. 人件費
  2. 事業所・店舗維持費
  3. 仕入れ費用
  4. 用品・備品費
  5. 営業諸経費
  6. 返済金
  7. その他

いわゆる事業を運営する上で毎月必要となる経費となります。

設備資金の会計上の分類

設備資金の会計上の分類は以下の6つに分けられます。

  1. 土地・建物・車両・機器の購入費
  2. 社内備品購入費(OA機器、事務用品等)
  3. 無形資産形成費用(自社ホームページの作成・固定電話やFAX回線の設置にかかわる費用
  4. 賃貸物件の入居資金(敷金・礼金等)
  5. 事業所の改修・改築費
  6. その他

毎月必要となる費用ではなく、事業の成長のために店舗の改修や改装をした場合に必要となる経費となります。

運転資金と設備資金では調達方法が異なる理由

運転資金と設備資金とでは調達する方法が異なるケースが多いです。

まず資金調達では、資金使途が注目されることがあります。資金使途とは「何にお金が使われるのか」ということです。

そもそもですが、運転資金と設備資金の使う目的を考えてみます。先ほどお話しした通り、運転資金は会社を運営していく上で常日頃から継続的に必要となる資金です。たとえば、人件費や家賃、光熱費などです。

一方設備資金は事業を行っていく上で、事業の維持、拡大を目的として必要となる資金。事業で必要となる単発的な資金となります。

つまり事業のために土地や建物を購入したいと考えた場合には「設備資金」となります。そのため金額もかなり大きくなります。よって設備資金を調達する際には金額が大きくなります。

よって運転資金と設備資金を比べると、設備資金の方が金額的に大きくなりやすいのです。

調達する金額が大きくなるほど利息は低くなる

一般的に、調達する金額が大きくなればなるほど利息は低くなります。

たとえば金融機関から運転資金を300万円調達をしたとします。金利は5%~10%前後でしょう。同じように設備資金を金融機関から調達するとしましょう。金利は2%~3%ほどでしょう。

お金を貸す側にとって借りる金額が大きい事業者の方がよいお客さんということになり、金利は安く設定されるのです。

そのため金利を低くしたいという思いから、本当は運転資金が必要であるのにもかかわらず金利の低い設備資金と偽って借りることはできないのです。万が一それで借りれたとした場合、資金使途違反ということになってしまいます。

このようなことがあるため、事業資金、運転資金、設備資金は分けて考える必要があり、調達方法や調達金額が異なってくるのです。

事業資金と運転資金 調達方法の違いとメリット・デメリット

比較的高額になりやすい事業資金とスピーディーに調達したい運転資金ですが、それぞれの資金ニーズを考えた上で最適な調達方法を選択する必要があります。そのためには資金調達方法の違いと、その方法のメリットとデメリットを知っておくとよいでしょう。

たとえばよく利用される資金調達方法として以下の4つがあります。

  • 融資
  • 出資
  • 補助金・助成金
  • ファクタリング

これらの資金調達方法を例とし、それぞれが「事業資金の調達」に向いているのか、それとも「運転資金の調達」に向いているのか、さらには「設備資金の調達」に向いているのかを考えてみたいと思います。そしてそれぞれのメリット・デメリットについてお話しします。

融資は種類によって事業資金向きか運転資金向きか異なる/メリット・デメリット

融資は種類によって事業資金向きか運転資金向きか変わります。融資にはいくつか種類があります。

  • 事業融資
  • 担保融資
  • ビジネスローン
  • 行政融資(日本政策金融公庫)
  • 制度融資

この内、事業融資と担保融資は使用用途が限られているものがほとんど。運転資金として借入れできる融資商品もありますが利率は高めです。事業融資以外の4つには運転資金目的の融資商品も扱っています。

メリット・必要な資金額を調達できる
・調達までのスピードが早い
デメリット・利息の支払いと元本の返済がある
・保証人が必要な融資商品もある

出資は事業資金&運転資金向き/のメリット・デメリット

エンジェル投資家やベンチャーキャピタルから資金を出資してもらう資金調達方法です。融資と異なり、エンジェル投資家やペンチャーキャピタルから出資の申し出が無ければ資金調達ができません。自分から資金が欲しいからと出資を頼むことができないことはネックになります。

メリット・返済義務がない
デメリット・出資者を見つけるのが大変
・業績が向上すると配当金の支払いが発生する

補助金・助成金は運転資金向き/メリットとデメリット

中小企業庁や経産省、厚生労働省に申込むことで交付される「もらえるお金」が補助金や助成金です。補助金・助成金は、ほぼすべてが「後払い」であることを覚えておきましょう。一旦すべての経費を支払ってから補助金が振り込まれます。

メリット・返済義務がない
デメリット・後払いのため、事前に経費の支払いを済ませておく必要がある
・申請期限、申請上限額が決まっているため交付されないこともある
・資金使用状況の報告義務がある補助金・助成金もある

ファクタリングを活用した調達は運転資金向き/メリットとデメリット

ファクタリングとは、売掛金を第三者に手数料込みで売却し、その差益を資金として調達する方法のことです。売掛金とは、債権者が債務者に対して、一定金額の支払いを要求できる権利のことです。

メリット・売掛金の支払期日前に資金調達ができる
・最速で申込んだ当日中に資金調達できる
・売掛金を売却することになるため返済義務がない
・万が一取引先が倒産しても、償還請求されないファクタリングもある
デメリット・手数料が発生するため売掛金の満額は得られない

事業資金・運転資金の調達で重要なのは「調達までの時間」と「調達可能金額」そして「調達後」

事業資金にしろ、運転資金にしろ、調達方法を選択する場合で重要になるのは

  • 調達までの時間
  • 調達可能金額
  • 調達後のやりとり

です。資金が必要なタイミングで、必要な金額を調達できれば問題ありません。しかし、もし調達までの時間が長く、必要な金額以下の調達であれば、他の方法を探す必要があります。スピードと金額。資金調達方法を選ぶ際には、まずその2点を考えて調達方法を考えるとよいでしょう。

さらに考えるべきは「調達後のやりとり」です。返済が必要な融資。出資者への配当金が発生する出資。資金の使用状況をチェックされる補助金や助成金。万が一取引先が倒産したことによって償還義務が発生するファクタリング。どの方法にもリスクはあります。だからこそ、リスクを踏まえて資金調達方法を選択するとよいでしょう。

使用用途自由の融資商品に注意

資金調達方法には事業資金や運転資金という縛りがない「ビジネスローン」や「カードローン」があります。調達までのスピードも早く、緊急で資金が必要なケースに重宝するのがビジネスローンやカードローンです。

ビジネスローンやカードローンで得られる資金は、設備資金でも運転資金でも利用できるメリットがあります。ビジネスローンやカードローンは使用目的が決められている融資と比べ、高い利率がデメリットになります。

同じ金額を事業性融資とビジネスローン・カードローンで借り入れた場合、返済がきつくなるのは使用用途自由のビジネスローンやカードローンでしょう。いくら利率が低いからといっても、数%の違いは数百万円~数千万円の差になることも珍しくありません。

もし事業の財務状況が芳しくないのであれば、使用用途が自由な融資商品の利用は避けておいた方がよいでしょう。借入直後は良くても、毎月の返済が事業の財務状況を圧迫するようであれば、借入れしない調達方法であるファクタリングや補助金、助成金の検討をオススメします。

事業資金が必要なのか?それとも運転資金が必要なのか?を見極めてから資金調達しよう

事業資金や運転資金、そして設備資金の調達方法は異なります。

なぜなら使用目的が異なり、金額も異なり、それにより利息も異なってくるためです。さらには融資を受ける金融機関やノンバンクによっても条件や利息が異なってきます。

そのため、どこで資金調達したら良いのか、そしてどこで資金調達すれば条件が良い状態で借りれるのかをよく比較検討してみることが大切でしょう。

ただし資金調達元は数多くあります。それらを全て調べるのは正直難しいです。さらに調べる際にもそれなりの知識も必要となってきます。

よってまずは専門家に事業状況の分析を行ってもらうことをおススメします。資金調達における専門家とは、税理士や中小企業診断士のことを指します。その上で、何が自社に足りないのかを割り出してもらうのです。その上で運転資金が必要であれば運転資金の調達に動き出すと良いでしょう。

その際にもどこで運転資金を調達するべきかを、専門家と一緒になって考えてみると良いでしょう。

参照 資金調達の専門家を探す

 

専門家に依頼するメリットは大きい

一言で専門家と言っても非常に数多く存在します。実はどこを選んでも同じ結果になるかというとそのようなことはありません。資金調達が得意な専門家とそうではない専門家がいるのです。

もしすでに税理士と顧問契約をしている事業者であれば、まず顧問税理士に相談してみると良いでしょう。またはセカンドオピニオンとして他の税理士にも意見を聞いてみるのも良いかと思います。

もし顧問契約をしている税理士や士業がいない、もしくはお願いするのに不安があるという場合には、認定経営革新等支援機関(認定支援機関)を探してみると良いでしょう。認定経営革新等支援機関とは国が認めた機関であり、税務や金融、そして企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上の個人や法人となります。つまり資金調達の情報にも詳しい人たちであるということです。

参照 認定経営革新等支援機関(中小企業庁)

 

認定経営革新等支援機関には税理士や中小企業診断士といった士業が認定されていることが多いです。しかし全ての税理士が認定されているわけではありません、。上記したように一定の実力や経験がなければ認定されないのです。

よって認定経営革新等支援機関に認定されている士業は、それなりの実力を持っているということにもなります。

これから資金調達を考えている、または事業状況が悪化しておりその原因がわからないというような場合には、認定経営革新等支援機関を探してみるのも1つの方法かと思います。

資金調達にはメリットでメリットがあることを忘れずに

事業資金として借りた方が良いのか、運転資金として借りた方が良いのか、設備資金として借りた方が良いのか。

いずれにせよ、資金調達する際には必ずメリットとデメリットが存在します。必ずです。

どの方法を選ぶにしても重要なのは、「調達できる条件と時間、調達できる金額、さらには利息や手数料、そして調達後のやりとり」です。返済が負担になってしまうような調達方法はおススメしません。

その場しのぎの調達ではなく、事業の将来を見据えた上で調達方法を選ぶようにするとよいでしょう。

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