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売掛金の取り立て代行は個人事業主でも依頼可能 料金と売掛金のバランスを考え利用を検討

売掛金の取り立て代行は個人事業主でも依頼できる?料金と売掛金のバランスを考えて利用すべき 売掛金問題の解決方法と予防策

未払いの売掛金の取り立ては債権回収代行業者に依頼することができます。

この債権回収代行業者というのは、法務省の許可を得ている業者です。そして「取り立て行為」を行ってくれるわけですが、法律にのっとって取り立てを行います。テレビドラマや映画で時折登場するような反社会的なイメージの取り立て行為とは異なります。

「取り立て」という言葉を使用していますが、正確には「回収」といった方が表現としては正しいかもしれません。

 

個人事業主は舐められやすい
個人事業主だからと取引先に舐められて支払いをしてもらえない・・・。
納品量や単価が安いからなのか決められた期日に支払ってもらえない・・・。


 

複数の個人事業主に話を聞きましたが、売掛金が踏み倒されてしまったり、連絡なしで支払いが遅れたりという経験を持つ人は少なくありません。原因としては、個人事業主が法人に比べ格下に見ていることが原因ではないか・・・というのが、個人事業者の意見でした。

このような売掛金の支払い問題が起こった際には、自分が法人であろうと、個人事業者であろうと、毅然とした対応を取る必要があります。そうしなければこれから先の取り引きでも「個人事業者への支払いは後からでもいいや」と思われてしまいます。

本来は自分で支払い催促を行いたいところですが、それが上手くいかない場合には、債権回収業者に回収業務を依頼するといった方法もあります。

取り立て代行を個人事業主が利用する方法

取り立て代行を個人事業主が利用する方法<

個人事業主の取り立てを代行してくれる債権回収代行業者は存在します。ただしすべての会社が対応しているわけではありません。

ただし債権回収業務を依頼するということは、依頼費用が必要となります。個人事業主の場合、売掛金の金額がそれほど大きくないケースが多く、依頼費用とのバランスが悪くなってしまう可能性があります。

たとえばある弁護士の債権回収代行費用を例にしてみます。未払いの売掛金が500万円以下の場合、着手金が10万円、さらに回収できた売掛金の10%も報酬として支払います。つまり仕事を依頼するだけで10万円は少なくても支払うことになるのです。

つまり支払われない売掛金の金額が10万円以下だとしたら、依頼する段階でマイナスとなってしまうのです。

もし売掛金の金額が20万円だったとしましょう。着手金で10万円支払います。回収額の10%も報酬として支払うので、2万円です。つまり12万円の支払いとなり、手元には8万円残ることになります。

このようなこともあり、バランスが大切となってくるわけです。

余談ではありますが、債権回収代行をしてもらってもなかなか支払いをしてこない取引先も出てきます。その場合には、諦めるか裁判かという選択となることでしょう。先ほどのある弁護士の債権回収代行費用を例とすると裁判となった場合、着手金は20万円、報酬は回収額の15%と高くなってしまいます。

取り立て代行の利用手順

個人事業主が債権の回収業務を業者に依頼する場合は以下の手順で依頼することになります。

5つの手順
  1. 問い合わせ
    個人事業主でも利用可能かどうかの確認と債権の種類、債権の状況(いつ支払い期限だったのか、金額はいくらかなど)を伝えます。
  2. 見積もり依頼
    どのような回収方法を行なうかによって依頼金額(契約金額などの大まかな金額)が異なります。最も高額なのは訴訟を起こして強制執行を行なうことです。
  3. 契約と必要書類の提出
    見積もりを確認し契約を行ないます。契約の際には必要書類の提出を求められます。事前に確認して、契約の段階ですぐに手渡せるように準備しておきましょう。
  4. 債権回収業務の実施
    見積もりにある取り立て方法で債権回収を行ないます。訴訟まで発展すると、代金の回収まで長い時間が掛かる可能性が高いです。
  5. 回収業務の終了
    債権回収が完了してもしなくても、回収業務を行なったことに対する料金の支払いが発生します。完全成功報酬型の業者もいますが、基本的には料金が発生すると考えておきましょう。

利用方法としては、法人が依頼する場合と同じです。

ただし個人事業主からの依頼を受け付けていないケースもあるため、利用する前には確認をしてみるとよいでしょう。

個人事業主が取り立て代行を利用するメリットとデメリット

個人事業主が取り立て代行を利用するメリットとデメリット
個人事業主が取り立て代行を利用して、支払いがされていない売掛金を回収する方法にはメリットとデメリットがあります。

個人事業主が取り立て代行を利用するメリット
  • 回収作業の手間を省ける
  • 法律にのっとった取り立てをしてもらえる
  • 取引先に毅然とした態度で対応できる

回収作業の手間を省ける

取り立て業者を利用することで、回収作業の手間はもちろん、回収作業に伴うストレスの軽減も期待できます。

債権回収ははっきり言って手間です。法人のように営業や経理、総務などの専門的な部署がある個人事業主は稀です。作業などもすべて自分1人で行なっているケースがほとんどであるため、売掛債権の回収作業は手間になってしまいます。

法律にのっとった取り立てをしてもらえる

「取り立て」という言葉は少しアウトローなイメージがあります。それは映画やドラマの中での話です。また違った業種の方々の話です。

本来の回収代行業者はそんな悪質な取り立てを行ないません。

内容証明や支払督促状などの文書や実際に取引先へ出向いて交渉をするなど、債権回収のルールにのっとった回収業務を行ないます。

取引先に毅然とした態度で対応できる

個人事業主が売掛金の回収作業が難しいのは、取引先に対する回収時のメンタルです。取り立て業者を利用することで、個人事業主であっても毅然とした態度で売掛金回収を対応できます。

商品の納品やサービスなどを行なったのに、支払いをしてもらえない。個人事業主だから舐められているだろうと自分で判断して回収を諦めてしまっては、今後の取引においても不利益になる可能性が高くなります。取り立て代行を利用することで、取引先に対して「必ず回収する」という意思表示ができます。

取り立て代行を利用するデメリット

取り立て代行を利用するデメリットは次の2つです。

個人事業主が取り立て代行を利用するデメリット
  • 依頼料負担が大きい
  • 個人事業主の債権回収を行なっている業者探しが難しい

依頼料負担が大きい

取り立て代行業者は利用する際に依頼料が発生します。回収が成功した場合に依頼料が発生する「完全成功報酬型」と、回収業務を行なったことで依頼料が発生する「成果報酬型」の2つに分類されます。

どちらの場合でも日当や交通費などが発生します。法人であれば会社のお金で費用を支払えますが、個人事業主の場合は収入=生活費です。売掛金の金額と収入のバランスを考慮しなければ、費用負担が大きくなってしまいます。

個人事業主の債権回収を行なっている業者探しが難しい

取り立て代行業者は法務省から認可を受けている業者ではあるものの、取引対象には法人限定という場合が少なくありません。

数は少なくなりますが、個人事業主を対象とした取り立て代行業者は存在しますが、首都圏に多く、地方ではあまり行なっていません。

ただし、フリーランスや個人事業主の数が増え続けており、その中で売掛金が未回収となってしまう問題が徐々に多くなっている現状があります。その影響からか、法人のみ依頼OKの取り立て代行業者も「個人事業主向けの債権回収代行」をはじめています。

正式な許可を得ている業者を選ぼう!

悪質な取り立て業者に注意!

取り立て代行の中には、悪質な回収業務を行なう業者がいます。

法律にのっとった回収業務を行うのではなく、暴力や恐喝など違法な回収方法で債権を取り立てる業者のことです。そしてこのような回収方法を行う業者の場合、回収を依頼した側に対しても、法外な報酬などを請求する場合があります。

このようなこともあり、大前提としては法務省の正式な許可を得ている回収業者に依頼をすることが大切となってきます。

悪質な取り立て代行業者の手口

悪質な取り立て業者は、債権回収を依頼した側(債権者)、そして債権を回収される側(債務者)の双方を違法な手口を用いて苦しめてくることがあります。

暴力的な取り立て行為

どんな理由があるにせよ、正当防衛以外の暴力は法律で禁止されています。取り立て対象に対して暴力を使うような業者は100%違法業者です。

嫌がらせ電話

債権回収業務を取り締まる法律では、朝8:00~夜21:00までしか電話による催促や交渉ができません。早朝や深夜などに請求の電話をするのは違法です。

過剰な料金請求

債権回収に伴う経費として、さまざまな料金を上乗せされて請求されます。契約書に明記されていないような料金も発生する可能性もあるため、怪しいと思ったらすぐに警察や弁護士へ相談してください。

 

契約書に書かれていない内容を請求されるのはおかしい
以上のような行為をしてくるようであれば、それらすべてが問題行動だ。警察や法務省へすぐに連絡をするべきだろう。

 

取り立てと称して消費者金融(闇金)へ強制的に連れて行き契約させる

実際に消費者センターに相談があった内容です。取り立て行為のやり取りの中で「消費者金融から借りてでも返済しろ」という恐喝まがいの方法で脅し、そのまま消費者金融ではなく闇金融へ連行して強制的に違法な利息で貸付を行なう行為です。

貸金業法によって多くの闇金業者が摘発されました。しかし現在でも残っている業者もあります。違法な利息などを請求される前に、すぐにでも警察に通報してください。

サービサー法によって法務省から認可された取り立て業者を利用する

サービサー法とは、バブル崩壊で多くの不良債権が発生した際、その債権回収処理スピードをアップさせるために民間の企業でも債権回収業務を行なえるようにした法律です

この法律が制定されるまで、債権の回収ができるのは「弁護士」のみでした。

しかし、弁護士といってもすべての弁護士が債権回収だけを行なっているわけではありません。刑事事件などもあり、専門性の高い回収業務を行なえる弁護士の数が少ないという点も問題視されていたのです。

参照 債権回収会社(サービサー)制度(法務省)

 

サービサー法では、常勤している取締役に弁護士を配置することが義務付けられています。ただし、債権回収業務で弁護士がやるべき業務は限られています。内容証明や支払督促などは債権回収会社の弁護士以外の社員でも実務可能です。

こうした業務分担を効率的に行なえるのが、サービサー法で認可を受けた取り立て代行業者なのです。ちなみに、認可済みの業者は法務省のホームページに社名などが明記されています。

参照 債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧

 

取り立て業者を検討する際は、こちらのホームページに掲載されているか確認をしながら問い合わせを行ないましょう。実際に認可代行業者の名前を偽って営業している所もあります。法務省が発表している「認可済み業者一覧」に記載されている代表者名や住所、電話番号とホームページ上の情報が合致しているか確認しましょう。

債権を売却してしまうといった方法もある

未回収の債権を取り立てるために、債権回収代行業者に回収業務を依頼することを前提としてお話ししてきました。

しかし回収を依頼するためにはお金が必要となってきます。それであればいっそのこと、回収せずに債権自体を売却してしまうといった方法があります。

債権を売却する方法としては2つの方法が考えられます。

支払期日前の債権(売掛金)を売却する

まだ支払期日を迎えていない債権はファクタリング業者に売却することができます。

債権はお金をもらう権利です。つまりお金をもらえる権利そのものをファクタリング会社に売却するのです。これにより、支払期日よりも前に現金を手にすることができます。

ファクタリング会社は債権を購入する段階で手数料を引いた金額を渡すことになります。たとえば100万円分の債権を購入する際には、手数料を引いた90万円であったり80万円での購入となります。

そして実際に売掛金が入ってきた段階で、ファクタリング会社に送金し一連の契約は終了となります。

ファクタリング会社と契約をする際には、償還請求権がない契約(ノンリコース)がほとんどです。つまり債権をファクタリング会社に売却し、売却益を手にしたとしましょう。その後、入るはずの売掛金が入ってこなかったとします。その際にも、ファクタリング会社にお金を戻す必要はありません。

これが償還請求権がない(ノンリコース)ということです。

支払期日後の債権(売掛金)を売却する

支払期日が過ぎてしまった債権は基本的には不良債権とされています。ただし支払期日が過ぎてしまったからと言ってすべてが不良債権化するわけではありません。何かしらしっかりとした事情があり、その上で支払えない、今後支払いができそうである債権に関しては不良債権の扱いから除外されるケースもあります。

ただし多くの場合、支払期日が過ぎてしまった債権は不良債権化する可能性があります。つまりお金を支払う側が支払う能力がなかったり、支払う気がなかったりする状態です。

そういった場合には、先ほど挙げたファクタリング業者には債権を売却することが非常に難しいです。

そのような時に話を持ち掛けてみたいのは、今までお話ししてきた「債権回収会社」です。ただしですが、債権回収会社も不良債権をすべて購入してくれるわけではありません。利益になると判断できたものだけです。

 

債権(売掛金)を買い取ってくれる会社は数多くある。
債権(売掛金)を買い取ってくれる会社は数多くある。しかし支払期日が迫っていたり過ぎた状態では、買い取ってくれる会社はどんどん少なくなっていく。
できるだけ早い行動が必要となってくる。

 

債権の取り立ては収支バランスを考えて検討しよう!

債権の取り立ては収支バランスを考えて検討しよう!
債権の取り立ては、自分自身でも所定の手続きを踏めば行なえるケースがあります。債権金額と代行業者を利用した場合の依頼料などを比較しつつ検討することをオススメします。

依頼することで更に損失を出してしまうケースもあるのです。どれぐらいの費用が発生するのかを事前に相談してから契約をしましょう。

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